前回、「電力密度とヒーター表面温度との関係性について」で実験した際に、ヒーター表面温度での絶縁抵抗値も計測しました。
1.実験内容
今回実験に用いるカートリッジヒーターの仕様としては
シース材質:SUS304 φ16×350L(発熱部130L) 200V1300W を使用します。
ヒーターの各制御温度での絶縁性能を測定します。
カートリッジヒーター表面温度801℃
カートリッジヒーター表面温度1040℃
2.実験結果
絶縁抵抗-温度特性
カートリッジヒーター(パイプ材質=SUS304)の絶縁抵抗-温度グラフを下記に示します。
絶縁抵抗の測定は500VDCにてパイプ−端子間で行っています。
温度550℃以下では絶縁抵抗計の測定表示限界を超えていたため表記はありません。
グラフ形状から指数式に従い減少していることがわかります。
3.まとめ
絶縁抵抗-温度特性
ヒーターを短時間で昇温、測定を行いましたが、パイプ−端子間が絶縁されてショートが発生しない場合、
短時間であればヒーター温度1000℃での値を示します。(短寿命にはなります)
また、弊社では仕様により、750℃〜800℃程度をカートリッジヒーターの限界温度としていますが、このグラフから絶縁抵抗の値が10MΩを下回り、ヒーターのショートが発生する可能性があるためと考えております。
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