■ヒーターと温度センサーの位置による温度差について
ヒーターと温度センサーの位置によって、検出される温度にどの程度の差があるのか実験で確かめてみることにしました。
1.実験内容
実験を行う条件としては
常温大気中・解放無風状態
ヒーターはカンタルヒーター
温度センサーはKタイプシース熱電対の外径φ1.6
温度測定を行うセンサーの位置は
Kタイプヒーター近傍(センサー1) ヒーターの斜め上(センサー2) さらにその上(センサー3)
となります。
ヒーター制御温度は480℃(センサー2にて制御)で行いました。
ヒーターとセンサーの配置図
実験風景1
実験風景2
実験風景3
実験風景4
2.実験結果
各センサーの計測温度結果
センサー1 ヒーター近傍 |
センサー2(制御用) 下側センサー |
センサー3 上側センサー |
1126℃ |
480℃ |
328℃ |
制御用のセンサー2との温度差は、センサー1で+646℃、センサー3で−152℃となりました。
センサー1は、ヒーターの近傍であるので極端な温度差が出ることは予想されましたが、
センサー3とはわずか7o程度の位置の違いで152℃の温度差が出ました。
3.まとめ
この結果より、ヒーターの制御用、過熱防止用、ワーク測定用などの熱電対の位置の設定に関しては、
制御温度や温度勾配、熱の伝わり方、装置の形状など、いろいろな角度から慎重に検討する必要があると考えられます。
|